ジャッキー・チェンの黒歴史!?怪作アクションコメディ『拳精』

70年代

今回は、ジャッキーの魅力を引き出せないという事に定評があるローウェイの監督作品。

その名も『拳精』でございます。

解説 怪作『拳精』はなぜ作られたのか

1976年から1979年までジャッキーはローウェイの個人事務所の専属俳優でした。この時期、ローウェイはジャッキーを第二のブルースリーに仕立て上げようとして、シリアス路線の映画ばかり制作していましたが不発に終わります。

不発に終わった最大の原因は、ジャッキーの持ち味であるコミカルさを押さえつけ、本来の実力を発揮出来なかった事が原因でしょう。

やがて、前時代的なローウェイのやりかたに業を煮やしたジャッキーはこれまでの古臭いカンフー映画を脱却すべく『カンニングモンキー天中拳』を若手スタッフと作っておりました。しかしコメディのエッセンスを入れたジャッキー式の新時代カンフー映画にローウェイがブチ切れたのです。

そしてローウェイが「俺が本当のコメディを作ってやる!」と鼻息を荒くして産み落としてしまったのが怪作アクションコメディ『拳精』なのです。

しかしながら、コメディというにはあまりにも幼稚で古臭く笑えたもんじゃありません。ローウェイのギャグセンスはまるで原始時代のお笑いを見ているようであります。

だからといって映画自体がつまらない訳ではありません。アクションの素晴らしさは安定のジャッキーチェン。大変見応えのあるものとなっています。

酷くなりそうな映画であろうとアクションは決して手を抜かないジャッキーの意地すらも感じる作品でございます。

感想 なんでも映画にしてしまうジャッキーのポテンシャル

拳精のイラスト

どんなお粗末なギャグであろうが、ぶっ飛んだ世界観であろうが映画として見れてしまうのがジャッキーアクションの凄さですね。もし、ジャッキーのアクションが無かったら映画として成立していなかったのではないでしょうか。特に羅漢たちとのバトルは素晴らしく、トンファーで戦う珍しい姿も見れます。

また今作はカンフー映画ではとても珍しいオチがご用意されています。カンフー映画の様式美は、何かしらのアイテムでリミッターが外れ倒すパターンか修行を積んで倒すパターンのどちらかであります。

しかし今作はそのどちらでもないオチなんです!もはや、なんでも有りのラストファイトは何周も回ってむしろ味わい深いです。一見の価値有りです!

本日の一コマ あんまりな妖精たち

白塗りにして赤髪のカツラを被せて『妖精』と言い張る強引さが好きです。

拳精の妖精イラスト

コメント

タイトルとURLをコピーしました